4、ラッカー塗装

ラッカーは硝子綿を溶剤で溶かした物で、合成樹脂塗装では最も古くから使われています。ラッカーというと、すぐにプラモデルなどの工作品用塗料とイメージされる方も多いと思いますが、デンマークのユーズド家具など、輸入家具製品を含め、幅広い用途で使われています。木材を塗装すると濡れ色で木目が強調され、しっとりとした柔らかい光沢を放ち、ぬくもりが感じられる仕上がりになります。作業性が良いので、安価に仕上げることが可能です。ウレタン樹脂塗装と比べると強度は劣りますが、日常的なキズや汚れは防ぐので、木の質感と使いやすさを両立できるメリットがあります。
注意点は熱・水・薬品には弱いところ。熱い食器や濡れたコップなどを直接置くことは避け、テーブルクロスやコースターを用いて大切に使ってください。年数が経過するごとに塗装に深みが帯びてきて、味わい深く趣のある家具になります。小さな傷などは研磨修理が出来、塗り直しも容易です。