1、ウレタン樹脂塗装

木工塗装の種類(木材の塗装・仕上げ)
家具に限らず、塗装の目的は大きく分けると二つあります。

一つは、塗装膜をつくり、汚れやキズ等から家具を保護すること。
もう一つは、色彩や光沢で家具をお化粧し、その価値を高めることです。


木が呼吸できなくなるから・・・と塗装を嫌煙する方もいらっしゃいますが、
ガラスのようにピカピカした塗装でも、塗膜には微細な穴がありますので、
木は呼吸(湿気を吸放出)することができます。


日本での家具の塗装の主流は丈夫で高品質なウレタン塗装ですが、
用途やデザインなどによりさまざまな方法があります。

ここでは彩工房で行っている代表的な塗装をご紹介します。






1、ウレタン樹脂塗装
合成樹脂の一種であるウレタン樹脂の塗料で塗膜を作り、表面を強くコーティングする仕上げで、現在最もポピュラーな塗装方法です。ポリエステル樹脂より強く、木の表面に透明状のプラスチック板を張ったような感じになりますので、水や汚れに対しては抜群の耐久性を発揮します。また、塗面が硬く、非常にキズが付きにくいなど、耐湯性・耐摩耗性・耐薬品性・耐衝撃性などすべてに優れているため、強度が求められるテーブルの天板をはじめ、さまざまな高級家具の塗装として利用されます。仕上がりはつやありからつや消しまでお好みに合わせて対応できます。普段のお手入れは簡単にできますが、その反面、万が一強い衝撃を受けてキズが付いた場合の修理には高度な技術が必要となります。






(1)染色塗装

自然由来の木目を活かした(木目が見える)塗装を行い、木製家具が本来持つ特徴や魅力を最大限に引き出す方法です。塗装前にご希望の色に染色を施し、後はすべて透明の塗料を重ねていきます。経年により色あせてしまった家具を新品同様の状態に戻すこともできますし、色に深みを与えて落ち着いた雰囲気にすることも可能です。ほかにも、例えば新築にお引越しをされ、新しく購入した家具と旧家から持ってきた古い家具の色を合わせるなどということも出来るのが、染色の技術です。彩工房で取り扱う木工塗装で一番多い塗装方法です。



※ご注意※
布地の染色と同じで、もともと色の濃い塗装が施された家具を薄い色に仕上げることは製品に寄っては難しい場合があります。ご希望の場合は、元の染色を落として素地の状態を見てから判断させていただくことになります。




★塗装事例 〜無垢テーブル★

<ご依頼内容>
現在お使いの椅子と色を合わせたいというご希望でした。


<施工内容>
カラー:チャコールブラウン

艶:七分艶仕上げ

すぐには塗膜が落ちなかっため、時間をかけてサンダーで研磨しました。
割れている部分はポリパテ(パテの中でも強度に強いもの)を使用し、
木目を描きました。
タッチアップ、再塗装で仕上げました。



before


   
   

after




(2)塗りつぶし塗装

木地を塗料で塗りつぶして仕上げる(木目が見えない)塗装方法です。染色と違い自由にお好みの色を作成できます。塗料の色味を最大限に活かしたもので、塗装前とはガラリと違った印象になります。また、塗料で素材を隠すので耐久性に優れているというのも大きな特徴です。
家具やドア、建具などの色が一変しますので、今までとは違う雰囲気のお部屋を楽しみたい方にお勧めの塗装です。